世界とつながるグローバル研修レポート
- Admin Hitachifrogs
- 9月15日
- 読了時間: 9分
7期プログラムがスタートして2ヶ月。東京合宿を終え、それぞれの社会課題解決サービスをさらにブーストさせるため、世界各地で活躍されている方々を招いての研修を計4日間に渡って行います。
今回もそのようすを動画とテキストでお届けします!
■8/24(日) グローバル研修1日目
ピープルポート株式会社 青山 明弘さん

ピープルポート青山さんの研修では、グループの母体である株式会社ボーダレス・ジャパンが、社会起業家を生み出していくエコシステムについて講義してくださいました。
その中で、難民支援に取り組むピープルポートがどのように誕生したのかを深掘りしていただき、一つの課題を解決するために持続可能なサービスを考える思考法についても語っていただきました。このパートでは、多くのfrogs生が大きな気づきを得ていたように思います。
サービスプレゼンでは、茨城frogsから内野未唯さん、根本るかさんの2名が登壇しました。提供するソリューションの核となる部分は何か、またニーズがまだ顕在化していない顧客層にどのようにアプローチしていくのかといった観点で、「YAMAP」が生まれたストーリー事例を交えながらフィードバックをいただきました。
さらに、「小さく始めて早く実行し、いかに早くユーザーからフィードバックをもらうか」の重要性についても貴重なアドバイスをいただきました。
totonu oü (ととのう)齋藤アレックス剛太さん

「サウナと共にある暮らしを、日常に」というミッションを掲げる totonu oü の代表、アレックスさんによる研修では、電子国家エストニアと日本の2拠点を中心に活躍する立場から、エストニアがなぜ電子国家となったのか、その背景とともに本質的なICT・デジタル化の意義について講義をしていただきました。
さらに、アレックスさんが大切にしている「自分の価値観を満たし続ける」という生き方や、ビジネスにおけるブルーオーシャン戦略の考え方についても共有していただきました。
アレックスさんのセッションでも、内野未唯さん、根本るかさんの2名が再び登壇しました。ユーザーインセンティブをどのように設計し、ユーザーを巻き込んでいくのか。そして、サービスを社会実装した際にどのような課題が生じる可能性があるのかという視点から、多くのフィードバックをいただきました。
■8/30(土) グローバル研修2日目
Netflix 竹田紗希考さん



竹田さんからは、海外の大学を経て、オラクル(日本)→オラクル本社(カリフォルニア)→X(旧Twitter)→Splunk→Netflixと続く、海外企業でのキャリアについて講義をしていただきました。日本とアメリカの企業におけるキャリア観の違いや、働く人々のビジネスへの向き合い方の違いについて、ご自身の実体験を交えてお話しいただきました。厳しい環境であっても成果を出し続ける人には数多くのチャンスが与えられるという考え方に、強くうなずくfrogs生が多かったように感じます。
最後には、「メンターから多くのアドバイスをもらうと思うが、何を取り入れて何を取り入れないのかを自分で見極めることが大切」というメッセージをいただきました。さらに、frogsの研修期間が将来を振り返ったときに「人生のターニングポイントだった」と言えるように、全力で取り組んでほしいという力強いエールもいただきました。
Fingersoft CEO Daniel Rantalaさん

ダニエルさんは、フィンランドでモバイルゲームを開発する企業のCEOを務めています。スタートアップでの最初のキャリアから、そこで築いた人脈を通じて資金調達のチャンスを掴んだことや、インターンシップで出会った仲間とチームを組み、最初のゲーム会社を起業した経緯についてお話しいただきました。
また、構築したサービスを拡大・継続していくための戦略についても貴重なアドバイスをいただきました。特に、マーケティングプランを徹底的に検討することの重要性、そして戦略的にフィードバックを集めて事業収益を高めていくことの大切さについて、ご自身の経験に基づいて語っていただきました。
サービスプレゼンでは、横川史佳さんが「孤食」の社会課題をゲーミフィケーションを活用して解決するアイデアを発表しました。それに対して、ダニエルさんからはゲーム開発の経験とグローバルな視点を踏まえたフィードバックをいただきました。さらに「自分自身が多くのゲームをプレイすることの大切さ」についても強調され、参加者にとって大きな学びとなりました。
ビジネスオウル・シニアアドバイザー 内田貴子さん


内田貴子さんは、日本の大学を卒業後、日本企業に就職しました。しかし「人生は一度きりだ」と強く実感する原体験を経て、会社を辞めてフィンランドに留学する決断をされたそうです。留学先のOuluでの経験や、その後のキャリアについてお話しいただきました。
留学時代の知人の紹介をきっかけに、Oulu市の公務員としてのキャリアを歩み始めた内田さん。Ouluの企業と日本の企業をつなぎ、ビジネスを広げる役割を担いながら、数多くのスタートアップとも交流を持ち、フィンランドと日本の両方を舞台に活躍されています。
また、多様な業界の方々と関わってきた経験をもとに、4人の選抜生によるプレゼンテーションへフィードバックをいただきました。茨城frogsからは横川史佳さんが、以前ダニエルさんから受けたフィードバックをアレンジしたプレゼンを行い、新たな視点からの助言をいただきました。
最後の総括では、「誰もが未来を創る人である」「自分を信じて積み重ねてきたプロセスは必ず経験として生きる。だからこそ、世界中の人たちと関わり、外の世界から日本を見る視点を身につけてほしい」と、熱くも優しいエールを送ってくださいました。
■8/31(土) グローバル研修3日目
Vyorius (ヴィオリアス)CEOニシャント・シン・ラナさん

ニシャントさんは「Urias」という会社の創業者・CEO。ドローン用の“オペレーティングシステム(OS)”をつくっている方です。
1つのプラットフォームでメーカーには「既存ハードの接続・統合・型式認証を楽にする」支援、パイロットには「どんな機体でも接続・管理・運用できる」機能を提供する。例えば、1人のパイロットが同時に6機を操作 → 運用コストが6分の1になるなどの効果が期待されるなんて画期的なシステムですよね。
4人のfrogs生がニシャントさんにプレゼンを実施して、茨城frogsからは横川史佳さんがプレゼンを実施。「ホストの価値」を強調し、「なぜ受け入れたい/ためらうか」をデータで示すとよい。マネタイズは年間売上の試算まで出す(例:ホスト数×週あたり食事回数×単価×年間)ことで、投資家の目線だと分かりやすいのではないかというアドバイスを受けていました。
Circular Powder (サーキュラー・パウダー) 創業者 Jasel Alvarez Gaonaさん

午後は、メキシコ出身で日本に移住されて起業・研究をされているハッセルさんに研修をしていただきました。大学時代に赤ワイン成分の研究をされていたそうです。その研究の過程でワインの過剰生産と世界的なアルコール消費の現象という課題に気づき課題解決のために起業されたそうです。
日本に移住されてからは、「機能性食品」という概念に乗せたブランディングに取り組まれていて、「良い研究=売れる商品ではない」ということについてご自身の経験をfrogs生たちに伝えてくださいました。赤ワインをバンパイア物語に例えるなどの工夫をされていて、みんな興味津々で聞き入っていました。
研修後のフィードバックでは、「好奇心を持ち続けること」「多くの人に意見を聞くこと」
「自分の強みを見つけ、夢に向かって挑戦すること」というシンプルながら力強いメッセージを送っていただきました。
■9/7(日) グローバル研修4日目
WiL 琴章憲さん

グローバル研修の締めは、Twitterへの初期投資や日本展開に関わった投資家の琴さんも研修です。「イノベーションの考え方」と「伝わるピッチの作り方」をテーマに研修をしていただきました。テスラやWaymoの例から、固定観念を外し、失敗を糧に成長するマインドセットを紹介。最後に、すぐ使えるピッチ構成と発表のコツも。
スタートアップの進め方では、以下の3点が重要だということを強調。
・100機能つくる前に、最重要10機能でV1を出す→反応を見てV2/V3へ
・早い周期で改善(大企業の「数ヶ月に1回」ではなく、日次・週次で更新)
・成長指標はアクティブユーザーや週次/月次成長率(登録数・DL数だけでは不十分)
また、いま世界で起きているイノベーションの波についても解説していただきました。技術の波がインターネット→スマホ→AIへと主役が交代。波が変わると勝者も入れ替わる。課題解決の考え方も、目標に一直線の「山登り型」から、波を選んで乗りこなす「サーフィン型」へ変化してきているというお話が印象的でした。
サービスプレゼンでは、内野未唯さん、須田煌生さん、大屋諒さん、横川史佳さんの4名の茨城frogs生が発表。投資家目線のフィードバックをしていただきました。
・スタートアップは立ち上げは創業者熱量で回るが、スケール時の品質維持を設計に落とし込む必要がある
・初期プレゼンではサービスの出口としてA/B/C案の同居はNG。採用しない案の理由も含め、一本化した物語を訴えること
・最も“成り立ちにくい仮説”から検証すること
・反応が薄くても“全力の標準”を貫く。自分の基準を持つ等
プレゼンに対して本質的なフィードバックにfrogs生たちの目に投資が宿ったように感じました。
締めくくりに、「小さく早く回すサイクルを意識し、社会実装に近づく動きを継続してほしい。それがfrogsプログラムの目指すところだと思うから。」とメッセージをいただきました。
グローバル研修では、起業家・投資家に対してプレゼンをすることができたfrogs生と、チャレンジすることができなかったfrogs生で得た経験が大きく違ったのではないかと考えます。「不公平こそ、公平」frogsプログラムのキーメッセージを改めて内省し成長するみんなに期待してほしいです!
12月のLEAP DAYには、全員がLEAPしている姿を楽しみにしていてください。
【茨城frogs7期 Pitch Review Day 2025 参加受付中】
▼詳細&お申し込みはこちら https://forms.gle/yAngNFV1NT8yaxNi9
【日時】
10月5日(日)13:00〜18:30
※途中入退出可
【開催方法】
現地+オンライン(zoom)
【現地会場】
デジタルスタジオ「studio46」
茨城県水戸市吉沢町352-146(横山電工株式会社敷地内)
※敷地内に駐車場あり
【参加費】
無料
【タイムテーブル(予定)】
12:30 開場
13:00 スタート
13:00~13:25 全体プレゼン
13:25~14:10 frogs生によるピッチ(3名)
14:10~14:20 休憩
14:20~15:20 frogs生によるピッチ(4名)
15:20~15:30 休憩
15:30~16:30 frogs生によるピッチ(4名)
16:30~16:40 休憩
16:40~17:00 卒業生ピッチ(2名)
17:00~17:20 クロージング
17:20~18:30 交流会
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\\ NEWS //
12/7(日)水戸市民会館にて
最終成果発表会「茨城 LEAP DAY 2025」開催
詳細&参加申込みフォームは、10月オープン予定!
みなさん、予定ブロックしておいてくださいね!




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